ウグイス

 鶯。 鳥綱スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科の鳥。梅の花が咲くころ人里近くでホーホケキョと鳴き始めることから、春告鳥ともよばれ、親しまれていま す。秋から春にかけては平地や低い山で過ごし、チャッチャッという声を出しながらやぶを伝っていきますので、このころのウグイスを藪鶯ということがあ ります。

 雄が16センチ、雌は約13センチ。繁殖期のウグイスは、山地の大きな樹木の生えていない明るいササやぶを中心に生活し、巣はササの枝、または低木の地上1メートルぐらいのところにつくります。

 食物は四季を通じて、昆虫類、クモ類が主にで、低木やササを飛び移りながら、体の上にある枝や葉の裏側を見上げて獲物を探し、伸び上がって、または飛び上がって捕まえます。冬には熟したカキなど、植物質のものも多少とります。ウグイスの好む明るいササやぶは、日本の自然では山火事や崖(がけ)崩れ のあとの裸地にのみ一時的に生じるもので、いずれは森林に変わっていき、ウグイスはすめなくなります。しかし現在の日本では、森林の伐採や林道の建設などによって、図らずもウグイスの好む環境づくりに人為的な力が働いていま す。
 江戸時代から、鳴き声を楽しむために飼われ、夜間も照明を与えることにより、さえずりの始まる時期を早めて正月に鳴かせる「夜飼い」、米ぬか、大豆 粉、魚粉を混合したものを水で練って、ウグイスなどの食虫性の小鳥の飼養を 容易にした「擂餌(すりえ)」などの技術を発達させてきました。また、さまざまな変わった鳴き声を競わせることも広く行われてきましたが、現在では自然保護の思想から、ウグイスも含めて野鳥の捕獲と飼養は、「鳥獣保護および狩猟ニ関スル法律」によって厳重な許可制がとられています。なお、ウグイスの糞(ふん)は美顔用として江戸時代から用いられてきましたが、各種の化学製品が普及した今日では、あまり利用されていません。
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