メジロ

 眼白。鳥綱スズメ目メジロ科。浅間高原では夏鳥です。黄緑色の体に黄色いのど。目の回りに白いリングがあります。すばしっこい動きで広葉樹の小枝から小枝を飛び回りチイチロとひっきりなしに口ずさみ、樹木の小枝や葉の間を活発に行動し小さい昆虫をとって食べます。

 「目白押し」という言葉のとおり仲間同士が寄り添い、一本の枝に横一線に並びます。目白も目白押しも俳諧(はいかい)の秋の季語です。ちなみにメジロは同士愛が強く、メジロの群れのなかには順位制が知られています。繁殖期にはつがいになり、強い縄張り性を示して、雄は急ピッチのさえずりを盛んにします。

 クチバシは細くとがり、舌の先がブラシ状になっていて、果実の果汁や花蜜を吸い取るのに適しています。桜や梅の花盛りにはたいていきていますし、ツバキの花蜜に好んで集まります。冬は小群で騒がしく鳴き交わしながら過ごしており、シジュウカラ科の鳥との混群の中にも入っています。

 巣は樹木の小枝の間にクモの糸でつるすようにつくります。古来よく知られた飼い鳥で、すり餌(え)で飼います。雄のさえずりをめでて、飼っているメジロの鳴き合わせの競技が行われています。

 野生のメジロをとり、籠に入れて飼育する風習が、関東地方周辺から沖縄県にかけての農村にありました。鳴き声を競う鳴き合わせも行われ、鹿児島県では品評会を開いた土地もあり、その評価によって売買されたりしました。捕獲にはおとり籠を用い、おとりを貸し借りする習慣もありました。



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