自然観察ガイド 軽井沢&浅間高原 申込
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北軽井沢&浅間高原の植物

浅間ベリー カンゾウ シャクナゲ ナナカマド
ツガザクラ レンゲツツジ ヤナギラン ガンコウラン
イワカガミ コケモモ コマクサ

浅間ベリー(浅間ぶどう.浅間ブルーベリー.クロマメノキ )

 浅間ベリーの正式名称は、つつじ科の植物「クロマメノキ」。実の色が葡萄を思わせるので、浅間高原では浅間ぶどう、浅間ベリーなどの名前で呼ばれています。酸性の土壌を好む浅間ぶどうは浅間山一帯や鬼押し出し付近に自生していますが、の開発により減少してしまい、北軽井沢のみにしか群生しなくなりました。もちろん国立公園内は採取が禁じられています。
浅間ベリー
 学名:Vaccinium uliginosum
 別名:アサマブドウ(浅間葡萄)
 花期:夏

 ツツジ科スノキ属の落葉低木樹。樹高は30センチから1メートルまで。ブルーベリーに似た実をつけ、日本に自生するブルーベリーの仲間のひとつで、浅間高原の特産物として有名です。そのため、浅間高原では「浅間ベリー・浅間ぶどう」と呼ばれている。

 6〜7月、前年枝の先に、壺形で紅色を帯びた白色の花が開きます。花冠は長さ5〜7ミリで先は浅く五裂し、雄しべは10本。果実は球形ないし楕円形、径7〜10ミリで、9月ころ紫黒色に熟し、果実は甘くて食べられます。地元ではジャムや果実酒にし、または等量の砂糖を混ぜて砂糖漬けにしました。


カンゾウ

カンゾウ 萱草。ユリ科ワスレグサ属の総称。葉は細長く、根出し、二列につきます。葉間から花茎が高く伸び、ユリに似た六弁花を数個、総状または束状につけます。開花時間の点から昼咲きのニッコウキスゲ、ノカンゾウ、夜咲きのユウスゲ、夜昼咲きのエゾキスゲなどの種群が区別されますが、自然条件下でもまれに自然雑種が形成されることがあります。

 ワスレグサ属の植物はすべて多年草で、一般に日当りのよい陽地に多いですが、海岸近くのカシワ林や、コナラ、アベマキなどの明るい二次林の林床にも生えます。浅間山の車坂峠や、志賀高原の横手山麓あたりに見渡すかぎりに咲きだします。


シャクナゲ<つつじ科>

分類学的にはシャクナゲはツツジ科に属します。1000種以上を数える野生種がありますが、昔から日本では、シャクナゲは深山に咲くその神秘性から一般の庭園に持ち込む事を敬遠する信仰がありました。代表的なものに

・キバナシャクナゲ、
・ハクサンシャクナゲ、
・ツクシシャクナゲ、
・ホソバシャクナゲ

などの4種と、その変種、品種があります。では各種について少しばかり解説したいと思います。

・キバナシャクナゲ

 シャクナゲの仲間で一番高所に生育し、ハイマツ帯に群落を作っています。他の種類に比べ葉が短く丸いので、黄色い花が咲いてなくても見分けがつきゆやすいですね。花の直径は4〜6センチ、花色はクリーム色で、中部地方・北海道の高山に生えます。

・ハクサンシャクナゲ

 最もポピュラーにシャクナゲ。亜高山帯上部から高山帯にかけて見ることができます。総じてキバナシャクナゲより標高は低めですが、ハイマツ帯でも見かけることがあります。高さ2〜3メートルから30センチ程度の物もあります。白またはピンクの花を開き、北海道、中部地方以北の本州、および四国の石鎚山などの亜高山帯に生えます。変種に葉裏が無毛のケナシハクサンシャクナゲ、八重咲きのネモトシャクナゲがあります。

・ツクシシャクナゲ

 花は、淡紅色。日本産シャクナゲの中で、最も美しいといわれてるのがツクシシャクナゲです。アズマシャクナゲ、ヤクシマシャクナゲは花弁が5枚でオシベが10本なのに対して、ツクシシャクナゲは花弁が7枚で、かつ長いオシベが14本あって目立つためです。それからツクシシャクナゲは低山地にも適応し、紀伊半島、四国、九州の山地などにもたくさん自生しています。

・ホンシャクナゲ(ツクシシャクナゲの変種)

 葉裏の毛が少なく、毛を厚く密生するツクシシャクナゲと区別します。高さ1〜2メートル。一般的にシャクナゲと呼んでいるのは本種です。低山から標高1600メートルあたりまでの尾根、長野県から愛知県以西の本州、四国の山地に生えます。

 ホンシャクナゲは濃いピンクのつぼみから咲始め、次第に色が薄くなります。濃い華麗な色彩は、少しつぼみが残っている瞬間で、この色彩の変化の魅力にとりつかれてる人が絶えません。花は、ツクシシャクナゲと同じように、花が7裂していることと、雄しべが14本であることが特徴です。

・オキシャクナゲ

 オキシャクナゲは、隠岐島島後の大満寺山一帯を中心とした稜線や、張出した尾根の部分、谷沿の岩石地などに多く生育している隠岐特産の植物で大変貴重なものです。

 オキシャクナゲは、ツクシシャクナゲの変種であるホンシャクナゲの品種として扱われており、ホンシャクナゲに比較して葉が小さく、鉢物などに適し、花も美しいのが特徴といわれています。つまり盆栽に適していたわけです。

 このため、隠岐島後の山地に広く分布していたオキシャクナゲが乱採され、絶滅した地域もかなりあり、現在ではごく限られた地域にのみ生育しています。
           変種       変種
    クシシャクナゲ・・・・ホンシャクナゲ・・・・オキシャクナゲ

 ちなみに、シャクナゲと言えば隠岐の島が有名で「隠岐は絵の島、花の島」と歌われる隠岐民謡「しげさ節」でシャクナゲが紹介されています。この「花の島」の花は、隠岐の山々にさくオキシャクナゲです。

・キョウマルシャクナゲ

 天竜川縁に残る伝説によってこの名がつけられました。葉裏の毛がさらに少なく、花冠は5裂します。一つのつぼみから10個以上の花が出て、その一つ一つがとても大きく、薄い桜色から濃い桃色まで、木によって濃淡が違います。
 主に伊豆、静岡県西部、長野県南部の山地に生えます。とかとながら環境省レッドデータブックに「近い将来に絶滅する危険性が高い種」とあります。オキシャクナゲといいキョウマルシャクナゲといい、乱獲の餌食となった悲劇のシャクナゲです。

・アズマシャクナゲ

 葉裏に淡褐色の毛を密生して花冠は五裂し、山形県、宮城県以西に生えます。深山に生え高さ3メートルくらいになります。花冠は淡紅色で先端は5裂し、雄しべは10本。8〜15センチの細長い葉の裏面は灰褐色の軟毛があります。

・ヤクシマシャクナゲ

 屋久島固有種である。屋久島の高地に生える。6月上中旬に白やピンクの美しい花をつける。屋久(やく)島に生えるヤクシマシャクナゲも花冠は五裂します。花の色は、咲き進むにつれて白くなります。標高の低い所のものは葉も大きく葉裏の綿毛も少ないですが、標高が高くなるほど葉が小さく厚くなり葉裏に綿毛が密生します。

・ホソバシャクナゲ

 葉が細長いのでホソバシャクナゲ。わかりやすい名前ですね。静岡県西部から愛知県東部にかけて自生するのでエンシュウシャクナゲ(遠州石楠花)とも呼ばれます。葉は細く長さは10 〜 15 センチくらいあります。革質で表面は光沢があります。枝先に紅紫色の花を5〜6個つけます。


ナナカマド<ばら科>

 バラ科の落葉高木。高さは6〜10メートルになります。やや涼しい山地に生え、燃えにくい木で七度かまどにくべても燃えないとして「ナナカマド」という名前をつけられました。しかし、実際にはよく燃えるといいます。

 北国を代表する木で、浅間高原や北軽井沢では紅葉や真っ赤に熟した実を楽しませてくれます。夏の暑い本州では、暑さで葉を傷めつけられ落葉したりして満足に紅葉したり実をつけません。やはり浅間山麓のナナカマドが一番です。ちなみにナナカマドの仲間はみな鮮やかな紅葉で知られ、ナナカマドは街路樹としても軽井沢では多く植えられています。


ツガザクラツガザクラ<つつじ科>

 栂桜。ツツジ科の常緑小低木。常緑の葉が針葉樹のツガに似て、桜のような花を咲かせることからこの名があります。まるっきり名前のままですね。たいへん可愛らしいピンクの花が咲くので、この花のファンは多いですね。
 花の直径は6〜7ミリで白に淡いピンクを帯び、下向きに咲きます。浅間山に多く、東北地方や北海道には見られません。高山帯の岩の割れ目や礫地などに生えています。近縁のアオノツガザクラは茎葉はツガザクラに似ますが、花は淡い黄緑色の壺形です。


レンゲツツジ<つつじ科>

 日本の各地の原野に自生する大型で美しいツツジ。5cmにも達する大きな花が5〜6個、枝先にぐるっと取り囲んで咲きます。蕾の時の様子が蓮華のようだとしてレンゲツツジと命名されました。花は日本のツツジ中最大で、直径5-6センチありよく目立ちます。

 ちなみにレンゲツツジは、毒草なために牛またぎとも言って、絶対に牛が食べません。そのために山に牛を放牧すると、そこだけ食べられないために山がレンゲツツジだらけになってしまいます。湯ノ丸山の巨大レンゲツツジ群や、嬬恋村各所のレンゲツツジ畑は、そうやってできたと思われます。

 ツツジの名は、『出雲国風土記』に初見し、『万葉集』では、九首詠まれており、古代からツツジが栽培下にあったことが知られます。そして江戸時代に品種改良されて爆発的に増え、水野元勝は『花壇綱目』で147品種を取り上げ、三之丞(伊藤伊兵衛)は『錦繍枕』で、ツツジを173、サツキを162品種解説しました。それらは現在にも若干の品種は伝えられていますが、大半は消失しました。


ヤナギラン<あかばな科>

 柳蘭。細長い葉がヤナギ(柳)に似ていて、花がラン(蘭)の花を思わせるところから名付けられました。嬬恋村の山々に多い花でアカバナ科の多年草です。長い地下茎を引いて群生します。茎は直立して分枝せず、高さは、なんと約1.5メートルに達します。7〜8月、茎頂に総状花序をつくり、紅紫色の4弁花を多数横向きに開きます。


ガンコウランガンコウラン<がんこうらん科>

 岩高蘭。ガンコウラン科の常緑小低木。茎は長く地をはい、よく分枝し、枝は立って高さ10〜20センチになり、大きな群落をつくります。6月に紫黒色の小さい花が咲きます。9月ころ実がなってジャムや果実酒をつくります。


イワカガミ<いわうめ科>

 岩鏡。イワウメ科の草状の小低木。初夏に3個から10数個のピンク花をつけます。五裂し、裂片は細い多数の片に裂けます。浅間山をはじめ、あちこちの山中に生えています。


コケモモ(苔桃)

 苔桃。ツツジ科の常緑小低木。寒冷地を好み、高山の岩場や北方の湿原などに生育します。小さくて草のようですが、幹を輪切りにすると年輪が刻まれています。

 良く分枝し。葉は革質で光沢があります。花はピンクで枝先に数個下向きに咲きます。果実は真っ赤に熟し、甘酸っぱく果実酒やジュースジャムなどに利用されます。ただし採ると犯罪になるので注意してください。


コマクサ<けし科>

コマクサ その姿が馬の横顔に似ているので駒草と命名されました。高山の砂礫地帯に他の植物と混ざることなく独立して生育している多年草です。花の美しさと栽培の難しさで「高山植物の女王」と呼ばれています。地上部は小さいのですが、根は地中深く2メートルも伸びています。昔は、多く自生していましたが、薬草として採取され、高山植物ブームにより、鑑賞用として盗堀されてりし、一時は絶滅寸前までになりました。

 駒草。ケシ科の高山植物。アルカロイドを含み、木曽地方では古くから薬草として利用されてきました。コマクサの咲くところには他の草が生えないことから「女王様」という説もあります。
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