自然観察ガイド 軽井沢&浅間高原 申込
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鼻曲山

山名のとおり頂が特異な形をしている鼻曲山は、浅間山周辺山域では人気のある山のひとつだ。美しい落葉樹林と、ひらけて眺望のよい山頂を持っているからで、新緑や紅葉の時季をねらって登る人が多い。とくに西側山頂の小天狗から眺める浅間山は、大きく裾野を広げた美しい姿をしている。加えて山間の霧積温泉と、軽井沢というリゾートとの対照的な取り合わせも人気の一因だろう。
★霧積温泉から鼻曲山、旧碓氷峠
●霧積温泉→鼻曲山→留夫山→一ノ字山→旧碓氷峠→軽井沢
●前夜泊1日(タクシー利用)
●適期6下〜10下
●5万図 軽井沢
●2.5万図 軽井沢

☆霧積温泉から鼻曲山、留夫山へ
●歩行6時間45分
●累積標高差910メートル(霧積温泉−鼻曲山、留夫山)
信越本線横川駅(タクシー25分)霧積温泉きりづみ館(20分→←15分)鼻曲山登山口(35分→←25分)角落山への分岐(1時間20分→←-時間)鼻曲峠(30分→←20分)鼻曲山(20分→←30分)鼻曲峠(50分→←1時間)留夫山(50分→←1時間10分)一の字山(40分→←50分)旧碓氷峠(1時間20分→←1時間40分)長野新幹線軽井沢駅
 前日は霧積温泉に泊まるのがよいだろう。霧積温泉は山間の温泉で、手前にきりづみ館、奥に金湯館の二軒の旅館があり、ぬるい湯にゆったり浸かるのが楽しみである。バスの便はないので、横川駅からタクシーで行く。
 きりづみ館の前から、まず鼻曲山の登山口に向かう。歩きだしてまもなく渓流に架かかる橋を渡り、ホイホイ坂と呼ばれる登りにかかる。つづら折の坂は登りはじめとしては少々きついが、長くは続かない。林道に出て左へ30メートルほど行ったところが登山口である。入り口には大きな案内板があるから、迷うことはないだろう。
 金湯館に泊まった場合は、宿の前の林道を道なりに進めば登山口に出る。
 登山口から道は樹林の中に入り、しばらくはゆるやかな坂を十六曲峠へ向かって登る。ブナやナラなどの林に囲まれた気持ちのよい道だ。峠のわずか手前に十六曲峠を経て剣ノ峰・角落山へ行く道と鼻曲山への道の分岐があり、標識に従って左に進むと、まもなく稜線に出る。道は広くて歩きやすいが、両側には背丈ほどの笹が茂り、展望はない。だが、しばらく行くと笹の丈が低くなり、カエデやブナなどが目立つようになる。新緑や紅葉の頃は美しい道だ。
 稜線づたいに登っていくと、小さなピークをふたつほど越えたのち、しだいに坂はきつくなる。天狗坂と呼ばれる急坂で、ここを越えると鼻曲峠だ。帰路に歩く旧碓氷峠への道か左から合い、ついで長日向への道(乙女コース)を左に見送って進むと、山頂への最後の登りになる、ここもかなりの急登だが、長くは続かないのでゆっくりと足を進めよう ひと登りすれば鼻曲山の山頂だ。
 鼻曲山の東側の山頂は大天狗と呼ばれており、灌木が多くて展望はあまりよくない。
大天狗からわずかに下り、登りかえすと、西側山頂の小天狗で、こちらは展望が素晴らしい。浅間山をはじめとする上信の山々を広く見渡すことができる
 小天狗から登ってきた急坂を慎重に下り、鼻曲峠まで戻る。ここで往路と分かれ、「留夫山・熊野神社」の標識に従って南へ進むが、分岐の標識が口に入りにくいので注意したい。細い道の登りになり、途中、小さなピークをふたつ越え、シダの群生する道をしばらく登ると、留夫山の山頂に出る。山頂には一等三角点が埋設されているものの、樹林に囲まれていて展望はない。
 留夫人山から急坂を慎重に下りきり、道もゆるやかになった頃、一ノ字山に到着する。目立たない頂なので、標識がなければ気づかずに通り過ぎてしまうくらいだ。なおも尾根づたいの道を下っていくと、霧積温泉と旧碓氷峠を結ぶ林道に行き当たる。「思婦石」の石碑が立つ分岐を右に進めば旧碓氷峠に出る。
 峠には熊野神社があり、参道には茶店が並んで、そばやだんごを食べられる。
休日は行楽客で賑わっているだろう。ここからは見晴台遊歩道を下って、旧軽井沢のメインストリートに出るばかりである。通りにはバスが走っているが、みやげものを探しながら軽井沢駅まで歩くのも楽しいだろう。

◎交通アクセス
●タクシー 横川駅〜きりづみ館(所要約25分・約4200円)旭屋タクシー(6台)0273930135〈松井田町〉旧碓氷峠〜軽井沢駅(所要約12分・約2000円・要予約)草軽タクシー(40台)0267422221他5社〈軽井沢町〉
●マイカー 上信越自動車道を松井田妙義lCで降り、最初の交差点を右折、国道18号を横川方面へ向かう。碓氷バイパスと碓氷峠の分岐で左の碓氷峠方面に進み、霧積温泉の看板を目印に右折、霧積温泉へ向かう。車はきりづみ館の駐車場に停める。マイカー登山では霧積温泉から鼻曲山往復が一般的。

◎宿泊
きりづみ館(霧積温泉/60人収容)通年営業・要予約、2食付・弁当可。
金湯館(霧積温泉/120人収容)通年営業・要予約、2食付・弁当可。
*宿泊料金、営業状況等は事前に確認のこと。

◎コースメモ
*コースの途中には水場がない。登山前に用意すること。
*鼻曲山一帯にはカエデ、ブナ、ミズナラなどが多く、紅葉の美しいことで知られる。見頃は10月15日〜20日。稜線上は10日前後早く見頃になる。

☆長日向から鼻曲山(乙女コース)
●歩行3時間5分
●累積標高差500メートル(長日向−鼻曲山)
長野新幹線軽井沢駅(草軽交通バス20分)長日向(5分→←5分)ふれあいの郷(1時間→←50分)鼻曲峠・鼻曲山分岐(30分→←20分)鼻曲山(20分→←30分)鼻曲峠一(15分→←20分)鼻曲峠・鼻曲山分岐(50分。→←1時間)ふれあいの郷(5分→←5分)長日向(草軽交通バス20分)軽井沢駅
 長日向から鼻曲山に登る道は、乙女コースとも呼ばれるように、おだやかで歩きやすい。山麓のカラマツ林が素晴らしく、新緑や黄葉の時季は美しい。交通アクセスが比較的便利で、首都圏から日帰りも可能。なお、2万5千分の、地形図は軽井沢のほか「浅間山」も加えたい。
 軽井沢駅から北軽井沢行のバスに乗り、長日向で降りる。バス停をあとにして別荘地の人口に立つ「ふれあいの郷」の標識を目印に林道に入り、建ち並ぶ別荘を左手に見ながらゆるやかな登り坂を行く。林道のゲートを越えると、まもなくもうひとつの林道に行き当たって、丁字路になる。この林道を横切り、標識を頼りに登川道に入る。
 ダケカンバやカラマツの林を抜ける道は、広くゆるやかで歩きやすい。やがて周囲のカラマツの背丈が低くなる頃にまた林道に行き当たるので、再びこれを横切るようにして斜め右手の入り口から登山道に入る。振り返ると裾野を広げた浅間山が見えてくる。
 しばらく行くと、広かった道がにわかに細くなるが、整備されているので心配はない。やっと登山道らしくなったというところだ。このあたりから坂はしだいに傾斜を増し、やがて分岐に出る。右は鼻曲峠を経て鼻曲山の東側の山頂(大天狩)に向かう道、左は西側の山頂(小天狗1865メートル)に直登する道である。
東西の二峰は隣り合っており、道はいずれ合流する。ここでは往路を直登の道にとり、鼻曲峠経由で下ることにしよう。
 登りはじめはしっかりしていた道も、山頂直下で視界がひらけてからは、路面がざらざらになって滑りやすくなる。足元には注意したい。小天狗と呼ばれる西側の山頂に出ると視界が一気にひらけ、浅間山をはじめとする上信の山々を広々と見渡せるようになる。小大狗から東側山頂の大天狗まではわずかな距離だ。こちらは山頂部分が灌木に囲まれていて、眺望は利かない。
 大天狗から鼻曲峠への急坂を慎重に下り、霧積温泉への道と長日向への道との分岐で標識に従って右手に下ると、樹林の中をゆるやかな道が尾根を巻くように続き、やがて先ほど通過した分岐に出て往路に合流する。ここからは来た道を戻るだけである

◎交通アクセス
●バス 軽井沢駅から長日向へは北軽井沢行で1日6便。草軽交通О267422041。
●タクシー 軽井沢駅〜ふれあいの郷(所要約20分・約3000円・下山時要予約)草軽タクシー(40台)О26742211111他5社〈軽井沢町〉。
●マイカー 上信越自動車道を碓氷軽井沢lCで降り、和美峠を越えて軽井沢へ。旧軽井沢を抜けて白糸ハイランドウェイ(有料)に入ると、まもなく右手に「ふれあいの郷」の入り口が見えてくる。

◎宿泊
小瀬温泉ホテル(小瀬温泉/70人収容)通年営業・要予約、2食付、弁当可、素泊り可。
*宿泊料金、営業状況等は事前に確認のこと。予約・連絡先は巻末88頁参照。

◎コースメモ
*このコースには水場がない。登山前に用意すること。
*帰りは大天狗、鼻曲峠を経由して下るほうがよい。小天狗から直接下る道は山頂直下が滑りやすい。
*鼻曲山の測定点は西の小天狗にある。
*カラマツの黄葉は10月中旬から下旬が見頃。

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